StorJについての現状確認
StorJは去る5月19日にトークンセールを行い、新たに30MMのトークンを発行した。トークン発行の主な目的は、1)エコシステムとプロトコル開発への資金の投入、2)BitcoinからEthereumブロックチェーンへのトークンの移行、3)Storj Labs Inc.のトークン保有を市場の期待に沿わせる、という点である。
現在は、旧SJCXトークンをイーサリアムのERC20トークンである、「STORJ」への変換を行っている移行期であり、この移行作業は10月19日午前11:00に終了する予定である。
8月11日にStorJのTwitterで、「トークンセールの詳細についてもう直ぐ発表があります」とツィートしている。
@storjproject Token Sale details are coming soon, stay tuned for more info: https://t.co/ZyOkQyMUvs #bethecloud #STORJ #Ethereum #blockchain— Storj (@storjproject) 2017年8月11日
今回のトークンの移行をより理解するうえでの前提としては、イーサリアムが将来的に現在のPoWからPoSに切り替わることが予定されている点であろう。
「P2Pのハード・ディスクデータをブロックチェーンで分散管理」、という事業コンセプトであるStorJが、現時点で事業戦略上、将来的なPoSの移行を目指した理由はなんなのであろうか?
Powのセキュリティー面での技術的な制約か?
データ量=トランザクション処理の負担によるPoW方式の限界を感じたか?
そもそも、テイクオフの時点で競合他社にPoWエコシステムづくりで追いつけなかったのか?
エコシステム内部での意思決定で分裂が起こった場合の将来的な事業リスクを考えてのことか?
大掛かりな事業構造改革をしている為、ホルダーはもう少し忍耐を迫られるかもしれないが、今後の展開が興味深い事案である。
SotrJのブログでは、以下の点についてアナウンスするとしている。
・流通しているSTORJの合計数
・償却したトークンの数
・残りのトークンがどのくらいの時間ロックされるのか
PoS型の報酬体系に移行するのであれば、トークンの使い方に工夫を凝らすことだろう。