ビットコインは貨幣の代替物となりえるか

日本経済新聞の西村博之・米州総局編集委員は
12月15日付紙面でビットコインの解説記事を掲載。
西村氏は、ビットコインを貨幣の3つの機能で整理している。
3つの機能とは

・決済の手段
・価値の保存
・価値の尺度

のこと。

同氏は、ビットコインの価格変動が大きいことを理由に
ビットコインが「価値の保存」と「価値の尺度」の点で心もとないと指摘。
一方、「決済の手段」については、 ネットでの使い勝手や送金の手軽さ、

取引手数料の割安さを理由に ビットコインは優位に立つとしている。

ただ、価格変動が大きければ「決済の手段」も機能しなくなると考えるのが自然。
一方、価格変動が小さくなれば、価値の保存」、「価値の尺度」の2点について
も機能するようになる。

ビットコインを貨幣の観点から整理しようとする試みは理解するものの、
ビットコイン優位性を無理やり貨幣の3つの機能に結び付けようとしている
ためロジックが甘くなっている。

ビットコインが貨幣の代替となるか否かは、価格変動の安定性にかかっている、
とシンプルに考えればいいだけのこと。


ちなみに既存の貨幣も価格変動が安定的とならなければ 貨幣として機能しなくなる。
ハイパーインフレは貨幣の価格変動の不安定性を示すわかりやすい一例である。 



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